石綿(アスベスト)とは?
石綿とは[クリソタイル],[アモサイト].[クロシドライト],[トレモライト],[アンフィソライト],[アクチノライト]の6種類の特定物質をさし、これらを総称して「アスベスト(石綿)」呼びます。

石綿(アスベスト)は何がどのようにいけないの?
石綿は多くの方が知っていると思いますが、昔は問題なく使われていた素材でした。それが使われはじめてから40近く経ってからこの石綿が原因とみられる病気にかかる人が増え始めたのです。その健康被害は深刻でその多くが死亡率の高い中皮腫や肺がんなどを引き起こしていることがわかり、石綿の使用を制限することにしたのです。(使用禁止ではなく制限でした)しかしその後も石綿が原因とみられる健康被害は増加しており、途中さらに制限を厳しくしたものの変わらずに最終的に平成18年を以て、一切の石綿の使用を禁止することとしたのです。
では石綿を使わなければいいのかというと、それだけでもありません。
石綿は人工鉱物ではなく、自然界に存在する鉱石から採取されたものです。ということはごく自然にあるということです。が、日本ではほとんど産出されておらず、実際に使用された石綿のほとんどは輸入であったそうです。
とはいえ、昭和35年(1960)頃から平成18年(2008)年頃まで使用されていた(制限なく使用していたのは昭和50年まで)ので、実は私たちの身近に今でも石綿は残り続けているのです。つまり石綿の使用は禁止されていますが、規制前に使用された石綿についてはそのままの使用が認められているということです。その石綿を吸引することによって健康被害を被る可能性が高くなってしまいます。
石綿(アスベスト)の健康リスク
石綿の繊維はとても細く、髪の毛の5000分の1の細さとも言われています。そのため、普通のマスクなどでは到底防ぐことは不可能であり、一度吸入してしまうと、肺の中に残り続け排出されることはありません。その石綿を長年吸引し続けることで肺に疾患が起こります。しかもその潜伏期間はおよそ40年程度と言われています。今吸った石綿が原因で病気になる可能性があるのは40年先ということなのです。石綿を吸入することにより発症する病気は中皮腫と肺がん、じん肺です。
中でも中皮腫は発症後5年程度で死に至り、有効な治療法が見つかっていないいわば不治の病です。
もしそのような病の原因となりうる、石綿があなたの住まいの中に使用されていて、何気なく毎日吸っていたとしたら・・・40年後には・・・・
ぞっとしませんか?
例えば吸入してすぐに、何かの症状が発症したとしたら、誰でも原因が何かと考え、対応するでしょう。具合が悪くなる原因をそのままにして生活するなんて考えられないですよね?
でも、石綿は違います。人により潜伏期間の前後はあれど20年~50年も後になってから発症するので、それから後悔しても、その時ではもう遅いのです。
他人事ではありません。2022年になった今でさえ、全国各地で建設資材に使用された石綿を吸い続けたことによる健康障害を被った、作業員たちが建材メーカーを相手取って訴訟をおこしています。※2021年5月に最高裁で国の賠償責任が認定されていますが、メーカーの責任はほとんど認定されていないそうです。石綿被害は現在でも亡くなる方が一定いて、今後もあまり変わらないのではという専門家の意見もあるようです。
特にマンションではこのような場所にアスベストは使われていることがあります。
エレベーター機械室やポンプ室、受水槽室など一般的に居住者が立入しない場所で耐火、防音のためにアスベストが吹き付けられていることがありました。ここならいくらか安心と思いきや、微細な隙間から外部やマンション内部へ飛散する恐れはあり、安心はできません。
次にエレベーターシャフト、これはエレベーターのかごが通る空間のこと。ここに断熱、防音などのためにやはりアスベストが吹き付けされていることがありました。このような状態ですと、何も気づかずにエレベーターを使っているだけで、アスベストに暴露します。これは怖いです。
次はエントランスホールの天井や壁にアスベストが吹き付け材として施工されていることがあります。これでは毎日エントランスホールを通るたびにアスベストに暴露する恐れがありとても不安ですね。
この吹付材は住居内の和室天井や管理員室、集会室などの共用スペースの天井材として利用されていることもあるため、その場合もとても不安ですね。
また外壁の塗装や下地調整モルタル、防水材などにアスベストが使用されていることがわかっています。吹き付け材に比較すれば微量ですが、現在の基準で言えばアウトとなる含有量となるため撤去や改修の際には申請が必要となります。
以上はマンション内の建材についてですが、実際は家庭で使用している電化製品でも使用されていたため特に古い家電は注意が必要です。
石綿含有商品データベース
国においても、既知の石綿含有商品についてのデータベースを作成しており、誰でも簡単に調べることができます。まずは、気になる商品を調べてみてはどうでしょうか?
見てびっくりしたのはお風呂用の「珪藻土マット」。我が家でも使っていますが、含有しているものが流通しているとのことで、慌てて使用している商品を調べてみましたところ、メーカーで事前調査のうえ、含有していないことを確認済みということが書いてあったので一安心しました。
建築資材石綿含有事前調査
弊社では2021年4月から義務となった改修、解体工事前の石綿含有事前調査を行っています。この事前調査は2023年10月から認定された有資格者でなければ調査はできないことになりますが、先駆けて弊社では資格者で事前調査を実施しております。- 一般建築物石綿含有建材調査者
- 石綿作業主任者


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